Vol5:繁田糀味噌醸造所
加古郡稲美町国岡1066
079-492-1708
営業時間 9:00〜18:30 不定休
腸内細菌を整え、免疫力アップや美肌効果など日本古来のスーパーフードとして注目され続けている「麹」。
麹は、わたしたちの日常にある味噌、酢、酒、味醂など日本の和食を代表する多くの調味料を作るのに欠かせない存在だ。
稲美町産の米を原料に、今も昔と変わらぬ製法で麹を手作りする醸造所がある。
悠然と構える平屋建ての蔵。大正初期に本家より家業を受け継ぎ、創業100年を超える繁田糀味噌醸造所だ。
お客様から委託された米や大豆をもとに、味噌の加工も行っている。
木樽で熟成させた天然醸造味噌「満天」は、地元稲美町産の大豆と麹をたっぷりと使った逸品。地産地消給食メニューコンテスト10年連続近畿農政局長賞を受賞した町内の学校給食の味噌汁で子どもたちにも食されている。
麹の仕込みは主に12月初旬から2月初旬にかけての冬の間、家族三世代で休みなく続けられる。
取材日も家主、繁田喜彦さん、妻の香奈子さんと次男さん、喜彦さんの母、ミサヲさんで手際よく作業が行われていた。
丁寧に水洗いした米を一晩水に浸け、早朝より樽に入れて蒸す。
しんと冷たく静かな朝の作業場に、撮影カメラのレンズが一瞬にして曇ってしまう程の蒸気と、蒸されゆく米の甘い香りが広がる。
蒸しあげられた熱い米を平らに広げ、‘‘もやし‘‘と呼ばれる麹菌を振りかけ、手作業でたおやかに混ぜ合わせる。麹菌が育つのに最適な温度で布に包み、特別な造りの部屋、「室」(むろ)に運び込む。
次に、麹蓋と呼ばれる木箱に移し、発酵させてゆく。発酵が進むにつれ、米粒の表面には繁殖した麹菌がまるで降り積もった雪のようにびっしりと白くつき、美しい。
こうして、丸4日かけて麹ができあがる。
「幼い頃から麹作りが身近にありました。長男でしたし、いづれは家業を継ぐだろうな、とぼんやりと思っていましたね。これからのことですか?目の前のことをやっていくしかないですよね。そうじゃないと前へ進めないですからね」。喜彦さんに、麹作りとこれからの展望を聞くと、こう答えてくれた。
最近は、グループで味噌作りをする若い人たちからの注文も増えていて、初心者でも簡単に作れるように味噌の原料の大豆と麹、塩をセットにしたものも販売している。
「暖簾が出てる時は、甘酒もありますよ。気まぐれですみません(笑)」と笑うのは香奈子さん。麹と米、もち米のみで作った昔ながらの甘酒と、ビタミン、ミネラルが豊富な黒米甘酒を販売。黒米甘酒は、そのまま食べるも良し、冷水や牛乳、豆乳で割ったりヨーグルトに入れても良し。砂糖不使用でも濃厚な甘さに思わず唸ってしまう。
麹を美味しく味わい深くするための微生物が息づく繁田糀味噌醸造所。
からだが元気になる蔵に、ぜひ足を運んでみてほしい。
繁田糀味噌醸造所
電話:079-492-1708
住所:加古郡稲美町国岡1066
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